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『コフィン・ダンサー』読了

41631958071 ジェフリー・ディーヴァーのリンカーン・ライム シリーズ第2弾を読み終わりました。前作から一年半ほど経過した時期から物語がスタートします。前作では死への誘惑に取り憑かれていたライムでしたが、今回はその様子は影を潜め、特製の車椅子やハイテク機器を駆使して事件解決に乗り出します。「ボーン・コレクター」事件の時に、ライムにかなり強引に事件捜査のパートナーを勤めさせられ、ものすごく反発していたアメリア・サックスも健在。今作では、一年半ライムの仕事のパートナーを務めてきた状況も加わり、すっかり鑑識としてのプロ意識が芽生えています。

タイトルにもなっている「コフィン・ダンサー」はある殺し屋の警察内での呼び名。ライムは、ダンサーに部下を殺された過去があり、ダンサーに対して強い復讐心を持つと同時に、捜査を続ける内にまた大切な人を失うかもしれないという恐怖にも苛まれます。ダンサーとライムは相手の手の内を読み取り、裏をかき、お互いの目的を遂行するために手に汗握る頭脳戦を繰り広げていくのですが、最後の最後でまた二転三転のどんでん返しが・・・。

一気に読み終えました。ライムとダンサーの駆け引きが特に面白く、お互いにギリギリのところを読み切って相手の手をかわしていきます。このスピード感が堪りません。そして、ある人物の登場で、ライムとサックスの関係にも微妙な変化が起きます。こちらはちょっとじれったくなるようなスローテンポですが、逆にそのスローさが魅力のような気がします。今回の事件の主要な人物としてパーシー・クレイという女性が登場します。この女性には初めはイライラさせられましたが、読み進めていく内にとても魅力的な女性であることが分かってきます。彼女を守る証人警護担当刑事もとても素敵です。前作で時折ジョークを言ってはすべっていたバンクス刑事が負傷してしまいましたし、その他に何人もの名も無き捜査員達も犠牲になります。相手が人を殺すことを生業としている人物ですから、当然犠牲も多くなるのでしょうが、まるで行く手を遮る障害物を排除するかのように人を殺していく様子には慄然とさせられます。やっと事件が終わったと思わせたところで明らかになる真実にもおどろかされ、最後の最後まで楽しむことができました。次作、『エンプティー・チェア』も早速読みたいと思います。

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