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4冊読了

『書を読んで羊を失う』(鶴ヶ谷真一)・『風少女』『彼女はたぶん魔法を使う』(樋口侑介)・『桜姫』(近藤史恵)の4冊を読了。

『書を読んで~』は昨年購入してからずっと積読になっていたものを掘り出して読みました。本や作家にまつわる様々なエピソードを紹介したエッセイなのですが、古典が中心です。登場する本も和綴じの古書(まさに!)が取り上げられたりしていて、面白そうだからこの本読んでみよう、なんて気軽には読めそうもない本ばかり。でも、普段自分ではなかなか踏み込まない古典の世界にもこんなに面白くて人間味にあふれているのだと改めて気づかされます。手元に残しておいて時折読み返したくなる、そんなエッセイ集です。

『風少女』『彼女はたぶん~』は友人が読んでみて、と貸してくれました。樋口さんの作品は『船宿滝川~』しか読んだことがなかったのですが、その時の印象はとても良かったので、今回も期待して読みました。ミステリなので内容は火サスっぽいのに、読後感は不思議と重くならずに爽やかな感じです。それには主人公の飄々としたキャラクターが影響しているのだなと思います。どちらの作品も主人公のしゃべり方に独特のリズムがあるのですが、それがより顕著なのは『彼女はたぶん~』の方。こちらは主人公が探偵のハードボイルドなので、飄々としているのに妙にくせのあるしゃべり方になっています。私は読んでいる内にちょっと恥ずかしくなったりしたのですけれど・・・。小説の中だから良いけれど、実際にこういうしゃべり方の人がいたらドン引きだろうな~(笑)

『桜姫』は、以前好きで読んでいた歌舞伎界を舞台にしたミステリシリーズの内の一つ。これだけ読み損ねてそのままになっていたのをこれまた友人が貸してくれました。歌舞伎界という非常に限定された特殊な世界の中で起こる出来事。それに関わったり真相を知ろうとしたりすることで掘り起こされてしまう、ひた隠しにされてきた真実。親子、師弟、兄妹、友人、様々な愛情の形が現れ、それぞれが相手のことを思っているはずなのに少しずつ歪んでしまって、そこからこぼれ落ちてしまう悲しみ。その先には切ない幕切れが待っていました。久しぶりに読んだのですが、やはりこのシリーズは好きですね。著者の歌舞伎に対する愛情が伝わってきます。舞台の上の華やかさだけからは窺い知ることのできない、梨園の人々の息づかいを感じることの出来る作品です。

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