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2008年9月

本棚の整理中

家の事情で必要に迫られ、今まで放置状態だった本棚の整理をしています。本棚以外にも整理しなければならないところが部屋のあちこちに・・・。元々ため込み易い性質の上に、忙しいからとか今日は疲れてるからとか、果てはお天気悪いしね~とか酷すぎる理由を付けてのらりくらりと逃げてきた部分と向き合わざるをえなくなりました。偶然に、会社でも必要に迫られてファイルや書類の整理をすることになり、これは「いい加減にしろ!」との天からの声だなと思っています(^_^;)

本棚の中の本はよくよく見てみると、このところほとんど動きがありません。二列で収納しているため、奥の方に入ってしまった本は、入ったが最後未読でも思い出されることはほとんどありません。そして、未読だからこそ手放し辛いのですね。たまに本棚の奥を覗き込んだ時に「そうそう、これ面白そうだから買ったんだよね。忘れてた。今度読もう」とまた棚の奥に戻すを繰り返していたので一向に減らない上、新しく買ってきて本棚に入らない本は机の横に積み上げてあって、だいたい読むときはここから取り出すという悪循環。これをやっていると本棚の中身は完全に停滞します。そこで、今回は本当に思いきって処分することにしました。

まず、現在部屋にある本棚に収まる量しか持たないと決め、残す本の基準を既読なら今まで何度も取り出して読み返したかどうか、未読なら今すぐに読みたいかどうか、に決めました。こう決めてみると、再読する本が本当に限られていることが分かります。表紙を見て、あ~そうそうこの小説面白かったんだよね~なんて思い始めたら、また読むかも・・・と棚に戻したくなります。でもここは心を鬼にして「一度読んで面白かったけど、今まで一度も思い出さなかった。もし、どうしても読みたかったら図書館を探せば見つかるだろう」と踏ん切りを付けます。表紙を見て、こんなの買ったっけ?なんて思う場合もあります。情けないことに。この場合は、忘れてたんだから今の私に必要ないし、万が一今後の私に必要になったらその時手に入れればいい、と割り切ります。ポイントは決して中身を見ないこと。中を見て検討を始めたら時間がいくらあっても足りない上に、全てが必要に思えてくるという摩訶不思議な現象に見舞われます(笑)

私は元々雑誌は買わないのですが、それでも時折気になった記事があると買ってきたりします。でも必要な記事って雑誌の中のほんのごく一部に過ぎない上、大抵一度読んだら読み返したりしません。そこで処分してしまえばいいのに、時間ができたら他の記事も読んでみようとか、ここしか読まないで捨てるのはもったいないとか、そんなことを思ってついついとってあったりします。また、雑誌本体は処分しても切り抜きは残してあったりするのですが、これも整理もせずただ棚に積んであるだけという場合がほとんどです。これらはまとめて資源ゴミへ。

まだ整理の途中なのですが、だいぶ棚は空いてきました。その分、古本屋さんへ送る箱の数は増えていきます。それを見ると心が痛みますが、今は仕方ありません。一度でも読んだ物を処分するのなら納得もいくのですが、未読本の意外な多さに反省しきりです。これからは本屋に立ち寄って目に付いた本があっても、軽々しく買わないように自分を戒めたいと思います。

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4冊読了

『書を読んで羊を失う』(鶴ヶ谷真一)・『風少女』『彼女はたぶん魔法を使う』(樋口侑介)・『桜姫』(近藤史恵)の4冊を読了。

『書を読んで~』は昨年購入してからずっと積読になっていたものを掘り出して読みました。本や作家にまつわる様々なエピソードを紹介したエッセイなのですが、古典が中心です。登場する本も和綴じの古書(まさに!)が取り上げられたりしていて、面白そうだからこの本読んでみよう、なんて気軽には読めそうもない本ばかり。でも、普段自分ではなかなか踏み込まない古典の世界にもこんなに面白くて人間味にあふれているのだと改めて気づかされます。手元に残しておいて時折読み返したくなる、そんなエッセイ集です。

『風少女』『彼女はたぶん~』は友人が読んでみて、と貸してくれました。樋口さんの作品は『船宿滝川~』しか読んだことがなかったのですが、その時の印象はとても良かったので、今回も期待して読みました。ミステリなので内容は火サスっぽいのに、読後感は不思議と重くならずに爽やかな感じです。それには主人公の飄々としたキャラクターが影響しているのだなと思います。どちらの作品も主人公のしゃべり方に独特のリズムがあるのですが、それがより顕著なのは『彼女はたぶん~』の方。こちらは主人公が探偵のハードボイルドなので、飄々としているのに妙にくせのあるしゃべり方になっています。私は読んでいる内にちょっと恥ずかしくなったりしたのですけれど・・・。小説の中だから良いけれど、実際にこういうしゃべり方の人がいたらドン引きだろうな~(笑)

『桜姫』は、以前好きで読んでいた歌舞伎界を舞台にしたミステリシリーズの内の一つ。これだけ読み損ねてそのままになっていたのをこれまた友人が貸してくれました。歌舞伎界という非常に限定された特殊な世界の中で起こる出来事。それに関わったり真相を知ろうとしたりすることで掘り起こされてしまう、ひた隠しにされてきた真実。親子、師弟、兄妹、友人、様々な愛情の形が現れ、それぞれが相手のことを思っているはずなのに少しずつ歪んでしまって、そこからこぼれ落ちてしまう悲しみ。その先には切ない幕切れが待っていました。久しぶりに読んだのですが、やはりこのシリーズは好きですね。著者の歌舞伎に対する愛情が伝わってきます。舞台の上の華やかさだけからは窺い知ることのできない、梨園の人々の息づかいを感じることの出来る作品です。

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『陽気なギャングが地球を回す』読了

31455vz5p4l_sl500_aa204_ 伊坂作品を一度読んでみようと思いつつ、なんとなく先送りにしていたら、たまたま友人が読み終えたところに出くわしたので、ちゃっかり借りてしまいました。

面白かったです。ともかく全体を通してテンポが良く、主人公達の会話も軽妙洒脱。ポンポンと会話が続いて話が進んでいくところは、映像を観ているようです。銀行強盗を重ねているのに捕まらないところとか、主人公達のちょっと特殊な能力とか、現実ではありえないだろうことをさらりと自然に描き出し、彼らがこの世界のどこかで生きているような感覚さえ与えるところはさすがだなと感じました。

解説によると、著者は一つの作品を仕上げるのに推敲に推敲を重ね、何度も何度も書き直すのだそうです。余分なひっかかりがあまりなく、全体を通して滑らかに流れていくストーリーは、ともすると一気に読み流してそのまま忘れてしまいそうですが、主人公達の一見あっけらかんとした陽気な会話の中に見え隠れするちょっと乾いた寂しさや悲しみ、世の中への風刺、こういったものがウェットになりすぎず、ストーリーのテンポの良さをじゃますることなく挿入され、滑らかな中にさりげない起伏がちゃんと仕込まれているのです。

映像を観ているようと言えば、この作品は映画になっています。映画化したくなる気持ちが分かりますが、果たして原作の雰囲気を壊さずに映像化することができたのでしょうか。今度は映画を観てみようかと思います。

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『成吉思汗の秘密』読了

51p288es4nl_sl160_aa115_ 成吉思汗=源義経。荒唐無稽と言われながらも昔から根強く残っている歴史ミステリに探偵神津恭介が挑んでいる。

こういう説があるのは以前から知ってはいましたが、あまりにも飛躍しすぎている気がして詳しく知ろうと思ったこともありませんでした。今回、知人から勧められて読んでみたのですが、意外にも面白く読めました。こじつけに感じる部分もあり、最終的に私個人は成吉思汗=義経説には納得できなかったのですが、それでもこの壮大な歴史のミステリに挑んだ著者の熱意には脱帽しました。

探偵神津恭介は、かなり以前にテレビドラマ(確か、近藤正臣さんが演じていた)で観たことがあり、話の内容は全く覚えていないのですが、子供心に気障な探偵だなと思ったことを思い出しました。その時のイメージがあるせいか、今回読んでみて神津恭介に従軍経験があると書いてあって驚きました。原作がこんなに以前に書かれたものだなんて思ってもみなかったのです。改めて解説や後書きををよんでみると、江戸川乱歩と同じ頃に活躍していた著者だと分かりました。今度は通常のミステリ作品を読んでみたいと思います。

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